日本で最も古い年金は、軍人恩給で、明治8年に作られました。その後、一般の公務員を対象に別の恩給制度ができました。( 現在でも年配の方の中には、公務員がもらっている共済年金を「恩給」という人がいるのは、このためです。)大正12年には、これらの制度がまとめられ「恩給法」が制定されました。
日本初の企業年金は、ヨーロッパの企業の福利厚生の方法が明治37年に紡績会社によりもたらされたことによりはじまり、その後商社などにも広がっていきました。 民間企業の従業員を対象にした年金は、昭和16年に船員保険の年金保険、昭和17年に今でいう厚生年金が制定されました。
導入に際しては大蔵省及び陸軍から反対があったものの、支払いは数十年先のことであり、当面は戦費調達にちょうどよいということで日本の国民皆年金制度は始まりました。 戦後は、昭和34年に国民年金などというように職域ごとに年金制度が制定されました。
ただ、それぞれの年金財政が悪化してきたことから平成9年には旧三公社(JR、NTT、JT)の共済年金、平成14年には農林共済が厚生年金へ統合されたました。
年金制度に関する国民の関心は高く、制度の持続や手厚い給付を求める声が大きいのも事実です。一方で、それに応えられない状況も存在します。 それを示すものとして、急速な少子高齢化の進展があげられます。
2004年の年金改正法時における2005年の合計特殊出生率の前提は1.39でしたが、実際は予測を下回り1.25となり少子化がさらに進んでいます。 これは、人口減少や地方の中山間地域の過疎化の進行もあり、国民的な不安要素となっています。
2006年12月に発表された新人口推計(中位推計)では、 女性の生涯未婚率を23.5%に見直して合計特殊出生率を1.26に下方修正した結果、20歳〜64歳の現役世代の人口と65歳以上の高齢者の人口との比率は、 2055年には、1.3:1になると修正されました。若い人がお年寄りを支えようとすると、一人当たりの負担は非常に大きくなります。
そうなると生活が苦しくなって子供を産まなくなり、また、一人当たりの負担が大きくなるという悪循環となります。解消するには、高齢者、女性、若者、障害者の就業を促がし、制度の担い手を拡大することが重要となります。
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厚生労働省の試算では、平成35年度の現役世代の平均収入が月額55万8000円であれば、基礎年金が夫婦合計で月額15万8000円、夫の厚生年金が月額12万1000円で合計27万9000円となります。このケースで、夫婦とも国民年金だけの場合は2人合計で月額15万8000円です。
年金の支給開始年齢は、今回の改正で25(平成37)年までに65歳に引き上げられます。資産運用を上手にすることにより、老後の生活資金を確保することができるのです。